「グレート・ギャツビー」大千穐楽のご報告


ミュージカル「グレート・ギャツビー」 

 

 

2017年7月25日(火)12:00開演

 

ツアー最終地 博多座の大千穐楽を拝見しましたので、簡単にご報告します。

 

 

 

東京初日から69公演目となる大千穐楽はもちろん満員御礼! 

 

この日の博多は最高気温35.9度! 

 

劇場側に渡ろうと大通りで信号待ちしているだけで、流れ落ちる汗が目に染みる…そんな暑さでした。

 

正面の柱にはキャストの大きな看板が設置されていて、畠中さんのジョージ・ウィルソンもありました!

 

 

 

はたらけど

はたらけど猶わが生活楽にならざり

ぢっと手を見る

(石川啄木がぴったりなジョージ!)

 

初日を拝見した時から1人1人の完成度がすでに高くて素晴らしかったですが、やはり69回を積み上げてきたことでそれぞれの関係性が密になっていました。そうすると登場人物がよりリアルな存在となって舞台全体の熱量を上げるから観客も巻き込まれて熱くなる…そんな幸せな連鎖の中、本当に最高の千穐楽でした!

 

個人的感想をちょっとだけ。
この日はギャツビーを問い詰めるウィルソンの拳銃を持つ手の震えが本当に激しく、客席にもその震える音が聞こえてくるような緊張感が漂いました。
ギャツビーを撃ち、その死を見届けるとすぐさま自分も自殺してしまう悲劇のシーン。 
東京の頃、ウィルソンは狂気の中でマートルの仇を取るためにギャツビーを殺したんだと思っていましたが、何度も拝見するうちにちょっと違うのかなと感じました。
マートルを殺した相手を殺す…そんな復讐心から殺したのなら、せめて一瞬でも復讐の達成を喜んで、「後を追って」自殺できたんじゃないでしょうか。(言葉にすると残酷ですみません)

でもウィルソンの自殺にはそんな一片の救いもありませんでした。
2人でカリフォルニアにさえ行けばやり直せる…というありえない夢にしがみつくしかなかったウィルソンは、マートルが死んで物理的にその夢が断たれた時、本当は今まで見ていた夢そのものが実現不可能だったことをも突き付けられ、二重の意味で絶望したのではないでしょうか。
マートルの肉体を滅ぼしたギャツビー(本当は違いますけど)を殺すことは、とっくにマートルを失っていた自分を殺すためのワンステップに過ぎず、その死の向こうでマートルは決して自分を待ってくれているわけではないのです。

だから、本当にただただ、孤独な死に様でした。

一方ギャツビーは、あの車を運転していたのは自分だ、と言い切った時にどこか恍惚とした誇らしげな微笑みを浮かべます。
今、この場で唯一自分だけがデイジーを守れる存在だということにちょっと酔っているように。
それが自己満足に過ぎないとしても、撃たれる瞬間の彼はある意味幸せの中にいたと思います。

 

そんな対照的な二人の死を見比べながら、ウィルソンが気の毒で心が痛みました…。(当然、井上芳雄さんのファンの方は殺されるギャツビーに心を痛めているのでしょうが)

 

★個人的なツボ

ゴルフコンペの前に給油に寄った「ブキャナンの旦那」の奥さんを初めて目にしたウィルソンが、その美人っぷりにびっくりして思わず二度見⇒目を丸くして上から下までもう1度眺め、「こんなベッピンさんがいるとはねえ」という感じで首を振り振り…のシーンが大好きでした。そして何やらもめている感じの二人が気になるのか、給油しながらチラチラと見ている姿もかわいくて…

 

大千穐楽のカーテンコールは、 全員が見守る中、羽根を背負って(ウソです)笑顔で階段を降りてきた井上さんが夢咲さんをハグ! この時点で観客も総立ちになりました。

盛り上がる拍手をさらに田代さんが煽って煽って~シャン!井上さんに「上手くなったね」と誉められます。

そのままMCは田代さん。92年前の1925年、29歳のフィッツジェラルドがこの作品を発表したこと、小池先生が初めてこの作品を読んで感動してから40年以上などと、ためになる講座みたいなスピーチが相変わらずお上手でした。

時間の制約があるので、代表で2人だけご挨拶を、とまずは夢咲さんを指名。

夢咲さんはもう第一声から泣きそうでした。いつか演じてみたいとあこがれていた役だったけれども、お稽古場で手も足も出なくて打ちひしがれたそうです。それを支えてくれた井上さんやカンパニーの皆さんへの感謝の言葉を、涙をこらえながらとぎれとぎれに一生懸命話す姿がかわいすぎました…。

井上さんは69公演あっという間だった気もするけど、身体の疲れは確かに69公演分とのことでした。もうこれで椅子を倒さなくていい!と嬉しそうで、あのシーンは毎回緊張してたけど「1回も失敗しなかった」とちょっと自慢気。 

そんなお二人の挨拶を聞きながら、畠中さんの目がうるうるしていたことを私は見逃しませんでした!

 

畠中さん、皆さん、本当にお疲れ様でした!

 

余談

私は博多座に来たのは初めてでしたが、噂通り素敵な劇場でした。

客席からの舞台の見やすさ、音響もとてもよかったですし、トイレの数もたくさんあるし、「観客フレンドリー」ですね。

 

歌舞伎座や新橋演舞場のように劇場の中に売店や食堂があるので、ついテンションが上がって開演前にも幕間にもお土産の試食や買い物に励んでしまいました。

空港から近くて便利だし、また是非遠征してきたい劇場です!

 

←食堂でお食事できるからか、休憩は他の劇場より5分長い30分でした。

 

 

<畠中さんのツイッターから>

 

⇐これ…マートルに怒られませんでしたか?