TENTH「ニュー・ブレイン」千穐楽のご報告

 

 

2018121日(日)快晴

 

シアタークリエ10周年記念公演 TENTH「ニュー・ブレイン」千穐楽のご報告…というよりは1週間のお祭りを追いかけた雑感です。

 

「ニュー・ブレイン」は、私にとって大きな意味を持つ作品ですので、再演を待ち望んでいた時期がそれなりにありました。 

 

初演翌年の20106月に、1日だけのガラコンが開催されはた時には再演への期待がMAXになりましたが、その後何もないまま数年経つと、再演は今更ないかなあ…とやや諦めムードに。 それに年齢的にもすでに初演メンバーでの再演は難しいことはわかっていましたので、ロジャーとゴードンが違うキャストになってしまったら、思い入れが強すぎて観られないかも…という心境にもなっていました。

そして「ニュー・ブレイン」のことは自分の中の大切な場所に置いたまま、クリエのアンケートに「ニュー・ブレイン再演希望」と書くこともなくなりさらに月日が流れ…

 

そんな中、このような形でこの作品が帰ってきたことは、まさに「春の奇跡」でした。10周年というお祭りだからこそ実現した企画!

 

TENTHは公演のダイジェスト版(しかも3作品)+ガラコンにしたことで、1部2部ともガラコンとして企画するよりも、さぞ制作上のご苦労が増えたことと思います。

 

この公演の上演にかかわったすべての方に心から御礼を申し上げます。

 

9年前の皆さんが若いっ!畠中さん、頬がもっとふっくらされてます。

 

ということで、全力で通いました。 

 

しつこいですけど、なにしろ初演への思い入れが人百倍なので、あのシンプルなセットでもう一度見たかったなあとか、ロジャーとゴードンはもっとがっつりラブラブにしてほしかったとか、あそこはカットしないでいただきたかったとか、語り出したら止まらないぐらい湧き上がるものがあります。

 

でも、公演を重ねる毎にカンパニーの一体感が高まり、ロジャーとゴードンのラブラブ度も上がり、新しいセットの立ち位置に合わせて人間関係もちょっと変わっていく…ダイジェスト版とはいえ、そこにまた新しい「ニュー・ブレイン」が出来上がっていく過程を見られたことは、本当に楽しいことでした。 お祭りはやはり楽しんだもの勝ちです。 

 

ゴードンへの溢れる愛情をダダ漏れにしながら彼のすべてを受け入れる包容力と、わかりやすくゲイっぽくなった外見が似合いすぎる畠中ロジャー、年齢が上がって少しとっちゃん坊やになったのにめちゃくちゃかわいいい石丸ゴードン、仕事デキる女っぷりが上がったような樹里ローダ、変わらぬ大きな愛の塊の初風ママ、強烈な存在感で物語のカギを握る赤坂バンジー、患者の気持ちに寄り添わない感が素晴らしい桃花ナンシー、まるでマッドサイエンティストな怪しい本間ドクター、笑顔で結構ひどい仕打ちをする伊礼エセ(エロ?)牧師、キュートでチャーミングで美声の五大リチャード。

どのキャラクターにも愛を感じている自分がいました。

おかげさまで、「ニュー・ブレイン」を堪能しつくしました。

 

(この再演における演出上の変更として、畠中さんがロジャーをどう作り変えたのか、というお話は千穐楽後の懇親会で伺いましたので、詳細レポートをお待ちください。)

 

ちょこちょこと歌詞が変わっているので、初演の歌詞を確かめたい気持ちはあったのですが、公演期間中に昔のCDを聴いたらごちゃごちゃになってしまうので我慢しました。 

そして終わってみたら、今度はこのダイジェスト版にも愛着がわいてしまって、しばらくは上書きしたくないからやはりCDを聴けません…。

 

千穐楽の日、ラストシーンで「Time & Music」を歌うゴードンが一ヶ所歌詞をぬかしました。それは感極まった石丸さんがぐっと詰まって歌えなかったのです。 あの石丸幹二さんが! 

ミュージカル復帰第一作だったこの作品、9年経って、またこのテーマ曲を歌っていることに何か迫るものがあったのだと(勝手に)思います。

誰の心の中にもある「その人の音楽」を奏でることこそ、生きる喜びだと気づいたゴードンに、自分を重ねてしまう観客も多いと思います。

本当にこのラストシーンの幸福感は素晴らしいです!

 

公演期間中は、2部があるのでカーテンコールは2回でさくっと終わっていました。それはちょっとさびしいなあと思っていたのですが、千穐楽は全員から一言ずつご挨拶がありました。

とっさに取ったメモの自分の字がほぼ読めませんっ!しかも1週間経過して記憶も薄れておりますので、思い出せることだけ断片的に順不同で箇条書きします。

 

 

石丸さん:兵庫で再演されることを発表。 (場内大盛り上がり!)

 

伊礼さん:自分は今回初参加だけど、このカンパニーの先輩方の仲が良すぎる。グループラインが朝起きると20件ぐらいたまっていて、劇場に着くころには30件以上に増えている。正直どうしたらいいかわからず樹里さんに相談した。() で、自分は静観することにした。

 

樹里さん:この天下のオトコマエの石丸幹二さんの友人役として出演できる幸せ。皆さんには見えないでしょうけど、石丸さんは寝顔も本当にシュッとしたきれいな顔している。ほんっとにきれい!(そこで伊礼さんから「おばちゃん」と突っ込まれる)

 

赤坂さん:僕は唯一伊礼君とキャラが被る。(ん?)

 

伊礼さん:開演前にマイクテストの準備ができると、赤坂さんがアナウンスしてくれるので、めちゃテンションが上がる。

 

赤坂さん 拍手に促され実演。 (えーっと、「Ladies & Gentlmen,マイクの準備ができたから早く集まって全力でチェックしなさい」、みたいなアナウンスだったような…とにかく美声でした!)

 

マルシアさん:またこの作品に出られるなんて、生きていて良かった。 ホームレスのリサは(劇中で名前を呼ばれることはないけどリサです、と)謎の人だけど、本当はいい人。 そして今日は私のデビュー30周年!(素晴らしい)

 

初風さん:私の息子だからハンサムなのは当然。9年振りの難しい曲ばかりで終わってほっとしたと思ったら兵庫で再演!がんばらなくっちゃ。

 

畠中さん:(最初かみかみ)こういうところで話すのは苦手なんで、と言い訳。まさか9年たってまたやると思っていなかった。照れ臭かった。セイリングはものすごく緊張した。(畠中さんのご挨拶すらきちんと記憶に残っていない自分に愕然としております。)

 

石丸さん:すっかり忘れてたけど、動いてみたらどうにかいけた。ラスト、ちょっと感極まって歌えなくなっちゃいました。 

今回の公演では、完璧にできた日は1回もない。() 必ず誰かがどこか間違ってた。 なので、完璧な公演を見に兵庫まで来てください。

 

9年前の初演も、今回のダイジェスト版も、どちらも大好きになってしまったので(そう思えたことはとても幸せなことだと思います。)千穐楽が終わったら抜け殻になっちゃうなあ…と思っていたところにまさかの兵庫公演発表!

やられました…お祭りにはまだ先がありました。 兵庫公演楽しみです!

 

 

初演のニュー・ブレインへの思いは決して消えませんが、それだけにちょっと後ろ向きだった(気がする)「こだわり」は今回のお祭りで昇華されました。 9年たって再会できたロジャーは、やはりそれが畠中さんだからこその魅力を放っていました。 ああ、ファンになってよかったなあ、と改めて思いました。

 

これからはまたクリエのアンケートに「ニュー・ブレイン再演希望!」と書きますよ! 

それがどんなキャストによって演じられるかということも含め、楽しみに待ちたいと思います。

 

 

畠中さん、素敵なロジャーを見せてくださってありがとうございました!

 

 

 

おまけ:1月19日だけ第二部に出演された石井一孝さんのツイートです。

(そうですか、まだ共演されたことはないんですね。意外です。 濃い顔のお2人なので、いつかミュージカル「テルマエロマエ」とかできたら共演してください!)

放映スケジュールは↑Disneyチャンネル公式ページでご確認ください。